巨大コンテンツの現場においても、この摩擦は幾度となく表面化してきた。『BanG Dream!』(バンドリ!)や『ラブライブ!サンシャイン!!』といったメガヒット作の大型ライブでは、曲中の「静寂」を巡る緊張感が常に漂っていた。
感動的な演出がクライマックスを迎える瞬間、会場の静けさを破って響く叫び声。SNS上では「せっかくの演奏が台無しになった」「演者の表情が一瞬曇った」といった落胆の声が相次ぎ、ファン同士での激しい議論へ発展。現場の空気は時に荒れた。
作品を愛するがゆえに熱狂するファンと、作品の世界観を静かに鑑賞したいファン。互いの価値観が衝突する中で、公式側は公演ごとのルールをより細かく厳格化せざるを得なくなった。大規模コンテンツゆえの集客力と、マナーの維持という両立の難しさが浮き彫りとなった時期だ。