今でこそ圧倒的な表現力で観客を魅了する趣里だが、その原点は演技ではなくクラシックバレエにあった。幼少期から本格的にバレエに打ち込み、15歳で本場イギリスへバレエ留学を果たす。当時は将来、プロのバレリーナとして世界で活動することを本気で目指していたという。
しかし、思わぬ試練が襲いかかる。アキレス腱断裂や剥離骨折といった度重なる大怪我に見舞われ、医師から夢の断念を告げられた。絶望の淵に立たされた彼女だったが、リハビリ生活のなかで出合ったのが演劇の世界だった。体に染みついた身体表現の基礎と、挫折を乗り越えた強靭な精神力が、現在の唯一無二の演技力に直結している。