水前寺清子さんの経歴を語る上で欠かせないのが、歌謡界とテレビドラマ界の双方で打ち立てた前人未到の金字塔です。
1964年に『涙をふいて』でデビューを果たすと、1968年にリリースされた『三百六十五歩のマーチ』が100万枚を超える大ヒットを記録しました。「幸せは 歩いてこない だから歩いて ゆくんだね」という前向きな歌詞は、高度経済成長期の日本を力強く後押しし、今なお国民的応援歌として歌い継がれています。
さらに女優としても圧倒的な足跡を残しました。TBS系の人気ドラマ『ありがとう』シリーズ(1970年〜1974年)では、石井ふく子プロデューサーに見出されて主演に抜擢。看護師や婦人警官、魚屋の看板娘などを演じ、最高視聴率56.3%(民放ドラマ史上最高記録)という驚異的な数字を叩き出しました。短髪にパンツルックというボーイッシュで爽やかなスタイルは、当時の女性たちの憧れの的となりました。