2026年の夏も、待望の灯りが古都の夜空を飾る。例年8月上旬から中旬の10日間にわたって催されるこの祭典は、広大な奈良公園一帯を無数のカップローソクで彩る一大イベントだ。日没とともに火が灯され、21時頃まで幻想的な空間が広がる。
運営の核を担うのはNPO法人なら燈花会の会だ。地域に根ざした市民の熱意と手作業によって、広大な敷地内の灯火は一つひとつ丁寧に守られている。日本各地の伝統行事・ライトアップの中でも、電気の明かりを極力排除し、ろうそくの生の炎だけにこだわる姿勢は極めて稀有であり、訪れる者に深い感銘を与える。