紫式部は日記の中で清少納言の性格を厳しく批判しつつも、彼女の圧倒的な才能や知識量を無視することはできなかった。自分が努力を重ねて手に入れた漢学の素養を、軽やかに、そしてオープンにひけらかす清少納言。紫式部自身は「女のくせに漢文を読む」と批判されることを恐れ、内向的で控えめな態度を貫かねばならなかった。
2026年最新の研究史料が示す独自の視点によれば、紫式部が投げかけた苛烈な言葉の裏には、己の抑圧された承認欲求と、自由奔放に才能を開花させた清少納言に対する強烈な憧れが裏返しの形で潜んでいたという。嫌悪と羨望が表裏一体となったこの複雑な心理こそ、千年の時を超えて今なお現代人の心を打つ愛憎劇の正体なのだ。