ベスト8が出揃った頃、会場の視線を一身に集めていたのは関東の強豪高校に所属する17歳コンビだった。大人顔負けの体幹から繰り出されるフラットサーブは、計測器で時速130キロに迫る。失うものが何もないチャレンジャー特有の思い切りの良さで、並み居る実業団の猛者たちを次々と薙ぎ倒していった。
しかし、準決勝の舞台で立ち塞がったのは社会人トップランカーの分厚い壁だった。勝負どころで見せるチェンジオブペース、サーブのコースを完全に読み切ったリターンエース。派手なスーパープレーではなく、泥臭く1点を拾い上げる執念の前に、高校生たちの勢いは徐々に削ぎ落とされていく。敗れはしたものの、コートを去る高校生ペアに向けられた鳴り止まないスタンディングオベーションは、新時代の到来を誰もが確信した証拠だった。