脱水症のリスクや現れるサインは、年齢層や体の構造によって大きく異なります。特に高齢者と乳幼児は自ら渇きを訴えることが難しいため、周囲の大人が異変を察知しなければなりません。
高齢者の脱水症状における最大の特徴は、初期症状が非典型的な形で現れる点です。加齢に伴い体内の水分貯蔵庫である筋肉量が減少しているうえ、脳の口渇中枢の感受性が鈍くなり、喉の渇き自体を感じにくくなっています。そのため、「急に認知症が進んだようにぼんやりする」「受け答えが噛み合わない」「理由のない微熱が続く」「食欲が急激に落ちた」「脇の下がカラカラに乾いている」といった様子が見られたら、真っ先に脱水を疑う必要があります。
一方、子供の脱水症状を見分けるポイントは、排泄と活気の観察にあります。子供は体重に占める水分割合が高く、代謝も活発なため、短時間で急激に脱水が進行します。以下の兆候がある場合は要注意です。
- 半日以上おむつが濡れていない、排尿回数が極端に少ない
- 大声で泣いているのに涙が出ていない
- 目が落ちくぼんでいるように見える、唇がカサカサに乾いている
- 乳児の場合、頭頂部の柔らかい部分(大泉門)がへこんでいる
- 呼びかけても視線が合わず、ぐったりとして起き上がれない