過去に病院で処方され、症状が治まったことで余った処方箋医薬品を「また同じ症状が出たときのために」と保管しておく行為は、医療現場で最も懸念される悪習の一つだ。
医師が発行する処方薬は、その時点の患者の体重、年齢、肝機能・腎機能検査値、そして併用薬との相互作用を厳密に評価して調剤されている。1年前に処方された薬を、症状が似ているからといって家族に譲渡したり、自己判断で再服用したりすることは、重大な副作用を招くリスクが極めて高い。
医薬品医療機器等法においても、処方薬の譲渡や適応外使用は厳格な管理対象と位置づけられている。残薬が生じた場合は、自己判断で取っておくのではなく、かかりつけの薬剤師に相談して残薬調整を行うのが賢明だ。