「二番目だから、富士山よりは楽だろう」。そんな軽い気持ちで挑むと、手痛い洗礼を受けることになる。北岳の標高は3,193メートル。登山口である広河原(標高約1,500メートル)からの標高差は約1,700メートルに及び、富士山の一般的なルートよりも急登が続く。
特に「大樺沢(おおかんばさわ)」ルートや、岩場が連続する「八本歯のコル」付近は、滑落や転倒の危険が潜む難所だ。気象の変化も激しく、真夏であっても山頂付近の気温は一桁台まで下がる。十分な装備と体力がなければ、登頂はおろか無事に下山することすら困難だ。