この変化は、食の安全安心だけでなく、困窮する日本農業の構造刷新にも直結している。従来の複雑な流通ルートでは、店頭価格がどれほど高騰しても、農家の手元に残る利益はごくわずかだった。肥料代や燃料費の高騰が追い打ちをかけ、離農する生産者は後を絶たない。
だが、個々の生産者と消費者がオンラインで直結する「産直D2Cプラットフォーム」の急速な普及が、この構造を破壊した。中間マージンをカットすることで、農家は適正な対価を得られ、消費者は新鮮で高品質な食材を手に入れる。お金の行き先が可視化されたことで、「応援の気持ちを込めて、少し高くてもこの人から買う」という選択が日常化している。