「海外から持ち込まれた外来種の鳥なのだから、害鳥として自分で罠を仕掛けて駆除しても問題ないはずだ」――ネット掲示板やSNSでは、こうした危険な誤解が後を絶ちません。しかし、日本の法制度においてワカケホンセイインコ駆除の法律関係は極めて厳格に規定されています。結論から言えば、一般個人が行政の許可なく本種を捕獲・殺傷することは明白な法律違反です。
その根拠となるのが「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)」です。同法第8条では、野生に生息するすべての鳥類および哺乳類について、学術研究や被害防止などの正当な事由に基づく行政庁の許可がない限り、捕獲や殺傷、さらには卵の採取・損傷を原則として全面的に禁じています。これに違反した場合、「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」という極めて重い刑事罰が科される定めになっています。
「カラスやドバトと同じように狩猟期間なら捕獲できるのでは?」という疑問も持たれがちですが、ワカケホンセイインコは狩猟が認められている「狩猟鳥獣(46種)」に指定されていません。どれほど住宅街で騒音や汚染を撒き散らしていようとも、法的には「非狩猟鳥獣」として扱われます。そのため、ベランダに市販の鳥かごトラップを仕掛けて捕獲したり、エアガンや薬品を用いて攻撃したり、庭木に作られた巣から卵を取り除いたりする行為は、すべて警察による摘発対象となり得るのです。
被害に耐えかねて実力行使に出る前に、まずは法的な手続きを踏んだ外来種鳥類駆除申請の枠組み、あるいは寄せ付けないための物理的防除を選択しなければなりません。