小学校における全学年35人学級化への完全移行。これは、公立小学校の教室風景を一変させる大規模な規制緩和であり、同時にもっとも広範な現場再編でもあった。文部科学省が掲げた狙いは明白だ。個に応じた指導の充実、そしてGIGAスクール構想で導入された1人1台端末を活用した「個別最適な学び」の実践である。
人数の減少によって、教師が児童の発言やつまずきを把握する精度は格段に高まった。全国の学校から寄せられる報告によれば、特に低学年における落ち着きや、授業への集中度に好影響が見られるという。しかし、数字の上が整ったからといって、すべてが解決したわけではない。学級数が増えることで必要となる教室の増設や、教員の持ちコマ数の増加といった副産物が、各地の教育現場に重くのしかかっている。