湯の児海水浴場が他のビーチと一線を画すのは、泳ぐだけでなく歩いて体感できる豊かな自然遺産と、夜を彩るイベントが凝縮している点にあります。
砂浜のすぐ目の前に浮かぶのが、周囲のシンボルである「亀の島」です。島へと続く遊歩道が整備されており、潮の満ち引きによって表情を変える磯遊びのフィールドとして親しまれています。引き潮のタイミングでは歩いて島へ渡ることができ、カニやヤドカリなどの海洋生物を間近で観察できるため、小学生の自由研究や自然観察にも打ってつけです。
さらに海岸沿いの遊歩道を少し歩くと、国の天然記念物に指定されている「湯の児海岸アコウ群落」が姿を現します。亜熱帯性の植物であるアコウの巨木が複雑に気根を垂らし、岩肌を抱き込むように自生する姿は南国情緒に満ちており、木漏れ日の中の散策は格好のクールダウンポイントとなります。
また、夏の風物詩として見逃せないのが「湯の児海上花火大会」です。波静かな八代海の海上から打ち上げられる大輪の花火が水面を鮮やかに染め上げ、背後の山々に轟音が反響する光景は圧巻です。海水浴を楽しんだ後、湯の児温泉の旅館に宿泊して部屋や露天風呂から花火を眺めるコースは、水俣ならではの極上体験といえます。