有名インテリアショップや大手家具チェーンと比較しても、タンスのゲンのソファーは頭一つ抜けた低価格設定を実現しています。この価格破壊が可能な背景には、徹底的に無駄を削ぎ落とした3つのビジネスモデル上の特徴が存在します。
第1に、自社倉庫直結のD2C(Direct to Consumer)型サプライチェーンです。タンスのゲンは実店舗のショールームをほぼ持たず、中間卸売業者を排除した直販体制を確立しています。店舗のテナント料、過剰な接客人件費、ディスプレイ維持費を販売価格に上乗せする必要がありません。
第2に、圧縮ロール梱包技術による物流コストの極小化です。大型家具の価格において大きな割合を占めるのが保管費用と配送運賃です。タンスのゲンは大型ソファーやマットレスを工場出荷時に専用機械で高圧圧縮し、コンパクトな段ボール1〜2箱に収める技術を早期から導入しました。これにより海上コンテナ1本あたりの積載効率を数倍に引き上げ、国際輸送費と国内のラストワンマイル配送料を劇的に圧縮することに成功しています。
第3に、家具の産地・福岡県大川市で培われた調達力とグローバル提携工場の規模の経済です。大量ロットでの原材料一括仕入れと生産ラインの標準化により、部材あたりの製造原価を限界まで低減させています。安さの根拠は「手抜き工事」ではなく、「徹底した物流と流通の合理化」にあることが分かります。