死の宣告から別れの後まで、飼い主の心は激しく揺れ動く。精神科医エリザベス・キューブラー=ロスが提唱した「死の受容のプロセス(否認、怒り、取引、抑うつ、受容)」は、ペットを亡くした人間のメンタルヘルスを読み解く上でも驚くほど当てはまる。
「なぜうちの子が」「別の病院なら助かったのではないか」という怒りや、神仏にすがるような取引、そして激しい自責の念からくる抑うつ。これらは決して心が弱いから起きる異常事態ではない。深い愛情の裏返しであり、心が崩壊するのを防ぐための極めて自然な防衛反応だ。段階を無理に飛び越える必要はなく、泣きたい時に泣き、感情を吐露するプロセスそのものが、心の治癒へとつながっていく。