1988年、グループ「SMAP」が結成された。当時11歳の香取慎吾は、最年少メンバーとして圧倒的な存在感を放ち始める。年上のメンバーたちに囲まれる中、特に彼に大きな影響を与えたのが木村拓哉の存在だった。
歳の離れた兄貴分として、木村拓哉は幼い香取の面倒をよく見た。洋服を譲り、街へ連れ出し、芸能界という過酷な戦場で生き残るための知恵を身をもって示してみせた。年上グループの中で時に置き去りにされそうになる恐怖と戦いながら、香取は懸命に背中を追い続けた。SMAPの初期は決して順風満帆ではなかった。CDが売れず、地方のショッピングモールで頭を下げて歌う下積みの日々。10代前半の多感な時期に味わったその屈辱と泥臭さこそが、彼のタフな精神の土台となった。