ネット上には「妊娠中のマッサージは全て危険」「少しでも肩を揉まれたら流産する」といった過度な恐怖を煽る言説も散見されますが、これは医学的な誤解です。
適切な知識と技術を持ったプロによるマタニティケアは、過度な緊張を緩めてオキシトシン(リラックスホルモン)の分泌を促し、ストレスや自律神経の乱れを整える優れた効果があります。危険なのは「マッサージそのもの」ではなく、「不適切な強圧」「禁忌ツボの無理解」「体勢の不備」「血栓や合併症の見落とし」という4つの要素です。正しい知識を持つことで、不必要な不安を払拭し、安全なリフレッシュ方法を選択できます。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
母子の健康状態によって、施術の適否は明確に分かれます。以下のチェックリストを基準に判断してください。
- 受けても良い人の条件:
- 妊娠16週以降の安定期に入っており、直近の妊婦健診で経過順調と診断されている
- 担当の産科医からマッサージを受けることの許可(口頭可)を得ている
- お腹の張り、性器出血、重度の浮腫(むくみ)、腹痛などの自覚症状が一切ない
- マタニティ専門コースがあり、国家資格者や助産師が関修するサロンを選んでいる
- 絶対に施術を避けるべき人(禁忌)の条件:
- 妊娠15週未満の初期、または切迫流産・切迫早産の診断・兆候がある
- 前置胎盤、低置胎盤、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病などの合併症がある
- 片足だけが異常に腫れている、ふくらはぎに熱感や激痛がある(深部静脈血栓症の疑い)
- 多胎妊娠(双子・三つ子など)で子宮頸管長が短いと指摘されている