技術的な成功の一方で、実用化への最大の障壁として立ちはだかるのが生産コストの問題だ。人工孵化からシラスウナギへと育てる工程には膨大な設備投資と人件費、専用飼料のコストがかかり、現段階では天然物に比べて極めて高価にならざるを得ない。国内の養殖業者が商業的に採算を合わせるには、更なる技術革新が不可欠だ。
日本の水産業全体が燃油高や資材高騰に苦しむ中、低コストで高効率な循環式陸上養殖システムの開発が急務とされている。水質管理の自動化やAIを用いた給餌制御など、最先端テクノロジーを取り入れることで、一匹あたりの生産コストを削減する取り組みが全国の産地で始まっている。