警察庁が公表する行方不明者統計を紐解くと、9歳以下の児童や中学生以下の少年少女における失踪届の受理件数は、依然として高止まりを続けている。大半は数日以内に所在が確認されるものの、全体の数パーセントは行方が掴めないまま深い闇へと沈んでいく。この「数パーセント」という無機質な統計の裏に、どれほど過酷なドラマがあるか。
近年では、こども家庭庁を中心に地域見守りネットワークの再構築や見守りGPS端末の普及支援が進められているが、事件や事故の現場は常に防犯の網の目をすり抜けていく。連れ去りや不慮の転落、さらにはSNSを介した巧妙な誘い出し。犯罪の手口が高度化・複雑化するなかで、既存のパトロール活動だけでは子供の行動範囲すべてをカバーしきれない構造的限界が露呈している。