「人を受け入れることの究極は、その人によって傷つけられることさえも愛することなのかもしれない」――この歌を紐解くとき、そう突きつけられているかのような錯覚を覚える。『別れの予感』の歌詞に描かれているのは、単なる失恋の予兆や哀しみではない。相手を愛すれば愛するほど増していく恐怖、そして自分自身の存在すべてを相手に委ねてしまうような、極限状態の献身である。
「容姿(すがた)や形にとらわれない愛」を詠い上げながらも、ふとした瞬間に訪れるかもしれない終焉に怯える心理。そこには、甘いだけのラヴソングには決して漂わない、生々しいまでの孤独と切なさが渦巻いている。聴く者は言葉の端々に自分自身の過去の傷や遠い記憶を重ね合わせ、気づけば歌の世界観へと引きずり込まれていく。この絶妙な心理描写こそが、時代を超えて愛され続ける最大の理由と言える。