エンジン性能を評価する上で、ターボ車 NA 違いを把握することは重要です。NA(Natural Aspiration:自然吸気、ノンターボ)は、大気圧のみで空気を吸入するため、アクセル開度に対して極めてリニアで素直なエンジンレスポンスを示します。高回転まで滑らかに吹け上がる心地よさはNAならではの魅力です。
一方のターボ車は、排気量に対して圧倒的な「最大トルク」を極めて低い回転数から発生させます。たとえば、一般的な1,000ccのNAガソリンエンジンが生み出すトルクは90〜100N・m程度ですが、ここにターボを装着すると1,500ccクラスに匹敵する140〜160N・m以上のトルクをわずか1,500〜2,000rpm付近で発生させることが可能になります。信号待ちからの発進や高速道路の合流車線において、エンジンを甲高く回さずともグッと背中を押されるような力強い加速が得られるのがターボ最大の特徴です。
かつてターボ車の弱点とされたのが、アクセルを踏み込んでから過給がかかるまでに生じるタイムラグ、いわゆるターボラグの原因です。排気ガスがタービンを十分に回すまでの遅れによって生じるこの現象に対し、現代の自動車工学は著しい進化を遂げました。タービンホイールの軽量化(チタンアルミ合金やセラミックの採用)、電子制御ウエストゲートバルブ、排気ガスの流速を低回転と高回転で切り替える可変ジオメトリーターボ(VGT)などにより、ターボラグは極限まで低減されています。
さらに高出力モデルでは、ツインターボ シングルターボ 比較において、小型タービンを2基並列に配置して低回転域から素早く過給を立ち上げるシステムや、低回転用と高回転用を切り替えるシーケンシャル方式が採用され、NAと見紛うほどのスムーズなドライバビリティを実現しています。