事態を重く見た栃木県警察は、業務上過失傷害の疑いで園内の家宅捜索に踏み切った。捜査陣が注視したのは、現場の作業マニュアルが現場の実態と著しく乖離していた点である。紙の上に書かれたルールは、日々の過密な業務の中で容易に形骸化していた。
さらに労働基準監督署の調査により、労働安全衛生法に基づく危険防止措置が著しく怠られていた実態が浮き彫りとなった。鍵の施錠を視覚的・物理的に二重チェックするインターロック機構は備えられておらず、施錠の有無は「作業者の目視と記憶」という最もあやふやな要素に依存していた。動物園飼育管理責任者としての安全配慮義務が果たされていたのか、刑事責任と組織の怠慢を巡る厳しい追及が続いた。