「トレスばかりしていると絵が上手くならない」という説がある。これは半分正しく、半分間違っている。単に線を上からなぞるだけでは、空間認識力やデッサン力は身につかない。しかし、プロのアニメーターやイラストレーターは、練習段階において意図的なトレスを効果的に組み込んでいる。
上達を早めるコツは、「骨格と肉付けの構造を意識しながらなぞる」ことにある。単なる輪郭のトレースではなく、関節の位置や筋肉のつき方、服のシワの入り方を分析しながら描くのだ。市販されているポーズ集や構図素材を活用し、自分の線で再構築するトレーニングを繰り返すことで、頭の中にあるイメージを正確に出力するアタリの精度が飛躍的に高まる。