世界経済の行方を左右する最大の不確定要素は、米国の内政と貿易方針の揺らぎだ。ドナルド・トランプ氏が再び政治の前面に躍り出て以降、高関税政策を武器にした自国優先主義が台頭。二国間交渉を好む米国に対し、CPTPPのような多国間協定がどこまで対抗軸として機能できるかが問われている。
米国の不在は、CPTPP参加国にとって市場規模の制限を意味する一方で、米国主導の二国間圧力から身を守る盾としての機能も果たしている。単なる関税削減の枠組みを超え、経済安全保障やサプライチェーンの安定化を担うインフラとして、CPTPPの価値は再評価されている。