名作アニメとして語り継がれる『母を訪ねて三千里』。主人公のマルコがイタリアのジェノバから南米アルゼンチンのトゥクマンまで母親を探しに行く物語だ。ここで使われている「三千里」という言葉を日本の1里(約3.93km)で計算すると、なんと約11,780キロメートルという途方もない距離になる。
原作であるエドモンド・デ・アミーチスの小説『クオーレ』中の短編では、イタリアの旧単位や「リーグ(League、約4〜5km)」という感覚が下敷きになっている。しかし驚くべきことに、イタリアからアルゼンチンまでの航路と陸路を合わせた実際の移動距離は約1万2,000キロメートル。日本の「1里=約3.93km」で計算した11,780kmは、意図せずしてマルコの壮絶な旅路の実測値とほぼ一致するのだ。言葉の翻訳が生んだ奇跡的な数字の符合と言えるだろう。