約12年間に及んだ結婚生活に亀裂が生じ、2014年7月に正式離婚が成立するに至った背景には、複合的な要因が絡み合っていました。当時、一部メディアやネット上では「辻仁成の中性化・ロングヘアー化が原因ではないか」といったビジュアル面の変化がセンセーショナルに騒がれましたが、実際の真相はより現実的で構造的なものでした。
最大の要因は、「表現者としての活動再開」に伴う生活サイクルのズレと心理的孤立です。2010年、中山美穂さんは辻仁成氏の小説を映画化した『サヨナライツカ』で本格的に女優復帰を果たしました。この復帰を機に日本とパリを頻繁に往復する多忙な生活が始まり、家庭内での役割分担や生活のリズムが大きく狂い始めます。
フランス語が堪能で現地コミュニティに根を張る辻氏に対し、異国での生活で言葉の壁や孤独感を抱えていた中山さんとの間で、精神的な距離が徐々に広がっていきました。お互いが自立したアーティストであるがゆえに生じた価値観の摩擦と、長年のすれ違いの蓄積が、修復不可能な決定打となったのが実態です。