『笑点』の前身となった演芸番組の時代から、立川談志は「大喜利」という古典的な演目を現代的なテレビエンターテインメントへと昇華させる構想を練っていました。その中で生み出されたのが、回答の出来不出来に応じて座布団を増減させる革新的なルールです。
座布団は単なる着席用の具象物ではなく、回答者の手腕を可視化する「評価の対価」としての役割を担わされていました。そのため、座布団を運ぶ担当者には演者の言葉のニュアンスを瞬時に聞き分け、絶妙な間合いで出し入れを行う高度なセンスが求められたのです。談志による徹底した演出意識が、今日の番組スタイルの骨格を形作りました。