洗口液の使用を控え、機器の正しい測定手順を踏んでもなお「レベル5」がコンスタントに表示される場合、口内または体内で高濃度の悪臭ガスが実際に発生している可能性を疑わなければなりません。口臭原因の約90%は口腔内に存在するとされ、その主役となるのが揮発性硫黄化合物(VSC)です。
真っ先に警戒すべきは歯周病口臭レベル5の関連性です。歯周病菌(ジンジバリス菌など)は酸素を嫌う偏性嫌気性菌であり、歯周ポケットの深部に潜んで血液や剥離した上皮細胞を腐敗分解します。この過程で発生する「メチルメルカプタン」は、玉ねぎが腐ったような強烈な悪臭を放ち、ブレスチェッカーの半導体センサーを極限まで振り切らせる決定打となります。軽度の歯肉炎ではなく、歯周ポケットが4mm以上深層化した中等度〜重度の歯周病では、どれほど歯ブラシで表面を磨いても深部からガスが湧き出し続けるため、機器は常に高数値を表示し続けます。
口腔内のもう一つの巨大発生源が「舌苔(ぜったい)」です。舌の表面にある微細な突起の隙間に、細菌や食べかす、死んだ細胞が堆積して白く苔状になったものを指します。ここから発生する「硫化水素(卵が腐ったようなにおい)」もVSCの代表格であり、強固に沈着した舌苔を放置していると、呼気の第一波でチェッカーがレベル5を感知します。ただし、焦って一般的な歯ブラシで舌を力任せに擦り落とそうとすると、舌乳頭を傷つけて逆に出血と細菌増殖を招き、悪臭が悪化するという悪循環に陥るため専門的な舌苔口臭対策が求められます。
一方、口腔内に顕著なトラブルが見当たらないにもかかわらずレベル5が出る場合、胃の病気口臭チェッカーとの関連も無視できません。典型的な例が「逆流性食道炎」です。胃酸とともに未消化物が食道へ逆流することで、特有の酸っぱい腐敗臭が呼気に混入します。また、胃潰瘍やピロリ菌感染による胃粘膜の炎症、あるいは肝臓・腎臓機能の低下によって血液中に蓄積した代謝副産物が肺胞を通じて呼気へ排出されるケースもあります。呼気そのものが内科的疾患の警鐘となっている事実は認識しておくべきです。