館内に足を踏み入れてまず目を奪われるのは、異国文化が混じり合う函館ならではのデザイン思想だ。文明開化の華やかさと和の伝統美が融合したインテリアは、洗練されつつもどこか懐かしい温もりを湛えている。ロビー中央に鎮座する意匠を凝らした暖炉は、訪れる者の心を瞬時に解きほぐすシンボルだ。
日本の温泉ホテル・旅館業において、独自のコンセプトで異彩を放つこの宿を運営するのはオリックス・ホテルマネジメント株式会社。質の高いホスピタリティと地域文化の編集能力が見事に結実している。客室もまた、畳の寛ぎとベッドの快適性を両立させた設計となっており、旅の疲労を静かに癒やしてくれる。