床に顔を押し付けている姿を見て、「窒息しないのか」「猫のごめん寝は苦しくないのか」と不安を抱く飼い主は少なくありません。結論から言えば、猫の解剖学的構造上、この寝相で呼吸困難に陥る心配は基本的にありません。
猫の頭蓋骨と鼻腔は平坦な床に密着させた状態でも、口元や鼻腔周辺の皮膚、被毛の間にわずかなエアポケット(空気の通り道)が確保される骨格構造になっています。また、猫の肺活量と酸素消費量は浅い睡眠時(レム睡眠)において効率化されており、微量な空気の出入りでも安定した猫の正常な呼吸を維持できます。
ただし、ごめん寝は首や背骨に一定のテンションがかかる体勢であるため、猫自身も長時間この姿勢を続けることは稀です。多くは数分から十数分程度で体勢を変えるか、横向きの本格的な熟睡姿勢へと移行します。もし同じ姿勢のまま何時間も動かない場合や、肩で息をするような不規則な呼吸が見られる場合は、生理的な寝相以外の要因を疑う必要があります。