今年の吹奏楽コンクール地区大会から全国大会にかけて、自由曲の選曲に明らかな変化が起きている。これまでは現代音楽や邦人作曲家による難解なオリジナル曲が主流だったが、今年は『もののけ姫』セレクションを選ぶ団体が急増した。審査員からも「単なるアニメ映画の伴奏音楽の枠を超えた、芸術性の高い名演が多い」と極めて高い評価が相次いでいる。
背景にあるのは、2026年ならではの「原点回帰」のトレンドだ。複雑な現代社会を生きる若者たちにとって、大自然と人間の対立を描いた重厚な世界観は、むしろ新鮮でリアルなものとして響く。泥臭く、しかし力強いメロディが、彼らの剥き出しの感情とシンクロしているのだ。