VTuberの動きを再現するモーションキャプチャ技術は、主に「光学式」と「慣性式(IMU式)」の2種類に大別されます。それぞれの仕組みと特徴を理解することは、撮影現場の構成を知る上で欠かせません。
光学式モーションキャプチャは、スタジオの壁や天井に配置した数十台の赤外線カメラから光を照射し、演者の身体に取り付けた再帰反射マーカーの位置を三角測量で精密に計算する仕組みです。位置情報の精度が極めて高く、足の接地感(床滑りのなさ)や空間内での絶対位置を正確に取得できるため、大規模な音楽ライブや商業用MVの制作現場で標準採用されています。
一方の慣性式モーションキャプチャは、身体の各関節に加速度センサーとジャイロセンサーを内蔵したユニットを装着し、センサーの傾きや角速度からポーズを推定する仕組みです。外部カメラが不要で、遮蔽物があってもトラッキングが途切れないため、カメラの死角が生じやすい狭いスペースや屋外での撮影に適しています。
さらに近年では、高性能グローブによる「指トラッキング(ManusやStretchSenseなど)」や、カメラ画像からAIが骨格を直接推定する「マーカーレストラッキング」の精度が飛躍的に向上。手作業によるモーション修正の手間を大幅に削減し、より自然で繊細な表現が短時間で実現できるようになっています。