2026年の流通開始から5年が経過した。しかし、地方の個人経営の飲食店や、路地裏のコインランドリーに設置された旧型の券売機では、今もなお新500円玉が使えないケースが目立つ。店主たちを悩ませているのは、機器の改修にかかる高額な費用だ。
「機械のセンサーをアップデートするだけで数万円、古い機種なら買い替えで数十万円が飛んでいく」。ある個人経営のラーメン店主はそうこぼす。キャッシュレス決済の導入が進む一方で、現金決済を好む高齢層の顧客も無視できない。新500円玉を認識させるための設備投資は、多くの中小事業者にとって「回収の見込みが立たないコスト」として重くのしかかっている。