このような徹底したタバコ対策が講じられた背景には、大阪府が推進してきた公衆衛生・受動喫煙防止条例が存在する。自治体として市民や観光客の健康増進を目指す大阪府は、万博という国際的な大舞台において最高水準のクリーンな環境を実現することを重視した。屋内に限らず、不特定多数が集まる屋外空間であっても煙や臭いの拡散を最大限抑え込む姿勢が貫かれたのだ。
この条例に基づく厳格な施策は、単なるマナー違反の規制にとどまらず、社会全体の健康意識を向上させる契機となった。夢洲という独立した臨海部だからこそ、次世代の環境モデルを実験・実証する場としての役割が期待され、結果として家族連れや海外からの来場者からも高い評価を得ることとなった。