歓喜の象徴である一方で、日本語の日常会話では「これ以上は無理だ、完全に万歳(バンザイ)した」「あの会社は赤字続きでとうとうバンザイした」というように、「お手上げ・ギブアップ・破綻」の意味でも頻繁に用いられます。
この正反対の意味が定着した背景には、歴史的な俗用と身体表現の結びつきがあります。
一つは前述の通り、「両手を挙げて降参する姿」が万歳のポーズと酷似していることに由来します。戦況や勝負事において、これ以上の対抗手段を失って白旗をあげる行為を「両手を挙げてお手上げする=万歳する」と皮肉混じりに表現するようになりました。
もう一つの深い歴史的背景として、先の大戦における旧日本軍の「バンザイ突撃(万歳突撃)」が挙げられます。補給も弾薬も尽き、勝算が完全に失われた最終局面において、最後の力を振り絞って「天皇陛下万歳」と叫びながら突撃していった痛ましい記憶から、「万策尽きて自暴自棄になる」「打つ手がなくなって最後を迎える」というニュアンスが派生し、戦後の俗語として定着していったという側面もあります。
現代における使い方と例文は以下の通りです。
- ビジネスシーン:「サーバーが完全ダウンし、復旧作業もこれ以上は手が付けられず完全に万歳状態だ。」(お手上げの意)
- 日常会話:「期末テストの範囲が広すぎて、勉強が追いつかずバンザイするしかない。」(諦め・ギブアップの意)