ヘッドコーチのフラン・ルディケが着手したのは、戦術のアップデートだけではなかった。南アフリカ出身の名将は、ロッカールームの空気を根底から作り替えた。導入されたのは、全員が意見を出し合うフラットなリーダーシップグループ制度だ。外国人選手と日本人若手選手の間にあった見えない壁を取り払い、戦術理解のズレを徹底的になくすディスカッションが日常化した。
「誇りを持って看板(プラウド・ビルボード)を背負え」。ルディケが繰り返し選手たちに投げかけるこの言葉は、単なるスローガンではない。誰一人として守備でサボらない、倒れたら0.5秒で立ち上がるという徹底した献身の規律へと昇華された。派手なトライの裏に、見えない泥臭いサポートランが必ず存在する。このカルチャーの定着こそが、チームの底割れを防ぐ強固なバックボーンとなっている。