2人の距離が急速に縮まったきっかけは、1990年11月号の文芸誌『月刊カドカワ』で行われた対談企画でした。当時、尾崎豊は活動休止やレコード移籍、覚醒剤取締法違反での逮捕といった荒波を乗り越え、アルバム『誕生(BIRTH)』のリリースを控えた重要な転換期にありました。一方の斉藤由貴も、清純派トップアイドルから本格的な実力派女優へと脱皮を図っていた時期です。
孤独とプレッシャーの中で表現者として生きていた2人は、初対面でありながら即座に意気投合します。互いの内面に潜む危うさや脆さ、誰にも打ち明けられない苦悩を共有する中で、単なる仕事仲間の枠を超えた精神的な結びつきが芽生えていきました。互いに惹かれ合うまでに時間はかからず、この対談が運命を狂わせるスキャンダルの幕開けとなったのです。