未唯mieの原点を振り返るとき、日本のポップス史そのものの転換点に突き当たる。オーディション番組『スター誕生!』での出会いを経て、1976年に『ペッパー警部』でデビュー。それまでの歌謡界の常識を根底から覆すアグレッシブな振付とキャッチーなメロディは、瞬く間に全国の子供から大人までを虜にした。
社会現象を極めたのが、1977年に放映された数々の音楽番組を独占した名曲『UFO (ピンク・レディーの曲)』だ。大胆なSF的モチーフと奇抜な衣装、誰もが真似したくなるハンドサイン。シングルチャートを席巻し、ミリオンセラーを連発した彼女たちの存在は、単なる歌謡曲の枠を超え、キャラクタービジネスやテレビメディアのあり方までも塗り替えた。
この一連の熱狂は、現代に続く日本の音楽産業における「視覚と聴覚を融合させたアイドルカルチャー」の礎を築いたと言っても過言ではない。