「ハニカミ王子」として日本中に旋風を巻き起こした石川遼も、1991年生まれ。今年で35歳という、アスリートとして最も成熟した領域に足を踏み入れている。若くして頂点を極め、その後度重なる怪我やスランプに苦しみながらも、彼は決してクラブを手放さなかった。
最近の石川は、若手選手の台頭を歓迎しつつも、自らのゴルフを冷徹にアップデートし続けている。スイングの改造、プレースタイルの変革、そして精神面のコントロール。かつての爆発的な勢いに代わり、今の彼が放つのは、静かに燃える青い炎のような凄みだ。日本のゴルフ界において、彼ほど劇的なドラマを背負い、それを力に変えてきたゴルファーは他にいない。