「みんな大丈夫そうだから、うちも大丈夫だろう」。SNSで飛び交う無事の報告を見て、そう安心してしまう心理には危険が潜んでいる。いわゆる「正常性バイアス」だ。隣の家が無事だからといって、自分の家の耐震基準や家具の固定状況が同じわけではない。
タイムラインの「大丈夫」という言葉は、あくまでその発信者の状況に過ぎない。他人の無事に安堵しつつも、自分の足元にある危険(割れたガラス、倒れかけた本棚、避難経路の確保)から目を逸らしてはならない。デジタルな繋がりに安心しきって、物理的な避難行動が遅れることこそ、現代の防災が抱える盲点と言える。