1997年4月、彼は2代目メインMCとして番組に就任した。それから27年半。毎週欠かさず生放送のスタジオに立ち続けることは、並大抵の覚悟でできることではない。彼の司会スタイルは、決して自分を前に出さないことだった。主役はあくまで旅人であり、各地の美味しい食材であり、現地の人々だ。その一歩引いた大人の余裕が、視聴者に心地よい安心感を与えていた。
生放送中に見せる何気ない笑顔や、ゲストの言葉に深くうなずく姿。そこには演技ではない、彼自身の人間性が滲み出ていた。だからこそ、私たちは彼の言葉を信じ、彼が紹介する旅路に憧れを抱いたのだ。