ゲームのルールは至ってシンプルでありながら、奥が深い。参加者は京都の街に散りばめられた「チェックポイント」を探し出す。それは路地裏のバーのマスターだったり、古本屋の店主だったりする。彼らから出される文学や歴史、哲学に関する問いに正解しなければ、次の目的地へ進むことはできない。
仕掛け人であるイベントプランナーの男性は、ニヤリと笑う。「ただ歩くだけじゃつまらない。頭をフル回転させ、偶然の出会いを楽しむ。これこそが、かつて文豪たちが愛した『夜の散歩』の現代的アップデートです」。深夜2時、木屋町のバーの片隅で、初対面の参加者同士が知恵を絞り合って難解な暗号に挑む姿は、今や京都の新しい日常風景だ。