ダイソーやキャンドゥといった競合他社は、すでに数年前から200円、300円、さらには1,000円帯の高価格帯ラインナップを拡充してきた。価格転嫁によって粗利益を確保する戦略だ。しかし、セリアだけは「100円均一」のプライドを愚直なまでに守り続けてきた。
この美学とも言えるこだわりが、歴史的なインフレ下で強烈な両刃の剣となった。商品開発でコストを削り限界まで工夫を凝らしても、限界は必ずやってくる。100円という絶対的な価格上限が存在する以上、コスト上昇分を価格に上乗せすることができず、一店舗あたりの収益性は悪化の一途をたどるしかなかったのだ。