日本の食卓を取り巻く環境は厳しい。円安の定着と世界的な飼料価格の高騰により、輸入牛肉の価格はかつてのような「格安」ではなくなった。一方で、A5ランクに代表される純粋な黒毛和牛は、インバウンド(訪日外国人)需要の爆発も手伝って価格が高止まりしたままだ。一般の家庭が日常的に手を出すには、少しハードルが高すぎる存在になってしまった。
ここで浮上したのが交雑牛だ。和牛の約6〜7割程度の価格でありながら、スーパーの店頭で見劣りしないクオリティを保っている。消費者は「安かろう悪かろう」の肉ではなく、「納得できる品質を、手の届く価格で」求めている。その妥協のない選択肢として、交雑牛が選ばれているのだ。