「現地の市場で買った安くて美味しいマンゴーやマンゴスチンを、日本の家族や友人へのお土産として持ち帰りたい」と考える旅行者は少なくありません。しかし、結論から申し上げますと、タイ産の生の果実の大半は日本国内へ持ち込むことが法律で厳しく禁止されています。
日本の農林水産省・植物防疫所は、東南アジアに広く生息する「ミバエ類」などの侵略的外来害虫が国内の農業に壊滅的な被害を与えることを防ぐため、極めて厳格な輸入規制を敷いています。
- 持ち込み全面禁止の代表例(生果実):マンゴー、マンゴスチン、パパイヤ、グアバ、ランブータン、ドラゴンフルーツ、パッションフルーツ、ライチ、柑橘類など。
- 条件付きで持ち込み可能な例外:ココナッツの実(外皮が除去され加工されたもの)、ドリアン(一部検査条件を満たし植物検疫証明書を取得したもの)。ただし、個人旅行者が空港で証明書を取得するハードルは極めて高い。
- 加工品の扱い:完全に乾燥処理されたドライフルーツ、加熱殺菌された缶詰、フリーズドライ加工品、密閉包装されたジャムなどは検疫をクリアして持ち込み可能です。
2026年以降、植物防疫法の改正により罰則が大幅に強化されており、違法に植物を持ち込んだ場合、「3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(法人の場合は最高5,000万円)」が科される可能性があります。「知らなかった」「手荷物に入れていただけ」という言い訳は一切通用しません。空港の税関・検疫カウンターには動植物検疫探知犬が常時配備されており、スーツケース内の果実は確実に発見されます。絶品の果実は、すべてタイ滞在中に胃袋へ収めてくるのが唯一の正解です。