この激変は企業のプロモーション戦略にも壊滅的なパラダイムシフトを迫っている。従来のソーシャルメディア・マーケティングで重宝された洗練された広告動画は、今や見向きもされない。求められているのは、一般ユーザーの日常に溶け込み、まるで友人の投稿であるかのように錯覚させる「オーガニックな生々しさ」だ。
巨大ストリーミングサービスのNetflixですら、可処分時間を奪い合う最大のライバルとしてこうした短尺バズ動画を名指しで警戒する。2時間の映画をじっくり鑑賞する集中力よりも、30秒で完結する濃密な刺激を次々に浴びる快楽を脳が選んでしまう。アテンション・エコノミーの最前線において、尺の短さはもはや妥協ではなく、最強の武器となっている。