かつて二人は「フランス婚」とも呼ばれる事実婚のスタイルを長年維持していた。ペーパーワークという制度的な枠組みに囚われることなく、純粋に魂のパートナーとして響き合う関係を選んだからだ。
音楽業界の第一線で活躍するトッププレイヤーの斉藤ノヴと、女優・シンガーとして唯一無二の表現を突き詰める夏木マリ。互いに独立したプロフェッショナルとしてのプライドと世界観を持っていたからこそ、型にはまった籍の有無など二人には大した問題ではなかったのである。「一緒にいる理由が愛であること以外に何が必要なのか」という潔い姿勢は、当時の日本のメディアでも大きな話題を呼んだ。