下鴨神社が幅広い世代から絶大な支持を集めている要因は、その類まれなご利益の豊かさにあります。東殿に祀られている玉依媛命(たまよりひめのみこと)は、川から流れてきた丹塗の矢を床の間に置いたところ懐妊し、御子(賀茂別雷大神)を産んだという神話から、縁結び・安産・育児・美麗の守護神として広く信仰されています。
境内外には参拝者の目的や願いに応じた特別な社が点在しています。
- 相生社(あいおいのやしろ):楼門のすぐ手前に鎮座する、京都屈指の縁結びパワースポット。社の隣には2本の木が途中で1本に結ばれ、根元に子供の木が芽生えている「連理の賢木(れんりのさかき)」があり、良縁成就を願う参拝者の絵馬が幾重にも奉納されています。
- 河合神社(かわいじんじゃ):糺の森の南側に位置する下鴨神社の摂社。玉依媛命を守護神とし、「女性守護・美麗祈願」の神社として知られます。手鏡の形をした「鏡絵馬」に自らのお化粧道具でメイクを施し、裏面に願いを書いて奉納する独特の参拝様式が話題です。
- 御手洗社(みたらしのやしろ):井上社とも呼ばれ、境内を流れる御手洗池の上に建ちます。土用の丑の日に池の水に足を浸して無病息災を祈る「みたらし祭」で名高く、この池の水泡を模して作られたのが和菓子の「みたらし団子」の発祥とされています。
一方、西殿に祀られている賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)は、八咫烏(やたがらす)に化身して神武天皇の東征を導いたとされる伝説から、交通安全・進路開拓・勝利導きの神として崇められています。