2026年の相馬野馬追は、2026年5月30日(土)・5月31日(日)・6月1日(月)の3日間にわたり開催されます。かつて長年にわたり「7月最終土・日・月曜日」に執り行われてきた本神事ですが、2026年の歴史的な改革を経て、現在は5月下旬の開催として完全に定着しました。
なぜ、千年以上受け継がれてきた伝統の日程を動かさざるを得なかったのか。その背景には、近年の地球規模の気候変動に伴う「記録的猛暑」があります。関係者や執行委員会への取材記録を紐解くと、2026年7月の開催時、日中の気温が35度を超える猛烈な暑さとなり、観客や騎馬武者の熱中症搬送が相次いだだけでなく、出場した馬複数頭が日射病などで命を落とすという痛ましい事態が発生していました。
重厚な鉄や革の甲冑を身にまとう武者たち、そして全速力で砂煙を巻き上げる馬たちにとって、盛夏の過酷な環境はもはや限界を超えていました。「伝統の形式を守るために命を危険に晒してはならない」「馬を敬い、共に生きる神事の原点に立ち返るべきだ」という強い危機感のもと、相馬三妙見社(相馬中村神社・相馬太田神社・相馬小高神社)の宮司陣や関係自治体が幾重にも議論を重ね、700年ぶりとも言われる大決断に至ったのです。