株式会社DDグループ(旧ダイヤモンドダイニング)が展開してきた「アリスのファンタジーレストラン」シリーズの中でも、旗艦店の一つとして圧倒的な知名度を誇ったのが、新宿・歌舞伎町に位置していた『絵本の国のアリス』です。同店は2026年7月26日をもって営業を終了し、長年にわたる歴史にピリオドを打ちました。
公式発表資料や店舗総合情報サイトにおいて「2026年7月26日をもちまして閉店いたします。長い間のご愛顧、誠にありがとうございました」との告知が掲載されると、SNS上では往年のファンや記念日利用を重ねてきたユーザーから惜しむ声が相次ぎました。
現場取材および外食産業のアナリスト分析によると、今回の閉店は単一の不振によるものではなく、複数の構造要因が重なった結果であると見られています。第一に挙げられるのが「定期建物賃貸借契約の満了とビルの設備更新」です。店舗が入居していた「T-wingビル」地下2階フロアは、新宿駅東口・東新宿・西武新宿駅の結節点に位置する超一等地であり、築年数の経過に伴う設備改修やフロア活用計画の見直しが議論されていました。
第二の要因は、親会社であるDDグループが進める「収益構造改革とブランドポートフォリオの最適化」です。同社は近年、コロナ禍以降の外食需要の二極化(普段使いの高コスパ業態と、付加価値の高い体験型ダイニングの選別)を受け、全国の不採算拠点や契約満了拠点の統廃合を計画的に推進してきました。世界観を維持するための装飾維持費や特殊なオペレーションコストが高いテーマレストランは、一定の役目を終えたと判断された側面があります。